アキラロク

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BUMP OF CHICKENの『firefly』が名曲すぎるので全力でオススメしてみる

移転しました。

firefly

バンプ、聞いてますか?

年末のカウントダウンジャパン紅白歌合戦、2016年2月の20周年ライブ、ツアーとまたライブ期間に突入します。
ライブが待ち遠しいのでバンプの好きな曲をアツくオススメしてみたいと思います。
今回は2012年にシングルとしてリリースされた『firefly』をゲキ推しします。
バンプの歴史を感じることのできる1曲です。

firefly

2012年9月にシングルがリリース、アルバム「RAY」の10曲目に収録されています。

連続ドラマ『息もできない夏』の主題歌にも起用されました。ドラマ観てなかったので世界観があっていたのかわからないのですが、タイアップ貰ったにしては知名度が低い曲だと思うのですよ。それもあって今回紹介記事を書いてみました。

タイトルの「firefly」の日本語訳は「蛍」です。

バンプ最強の応援ソング

「firefly」はバンプ史上最強の応援歌だと思っています。そして、フロントマン・藤原基央のこれまでの歴史が詰まった1曲になっています。だから大好き。
この曲は夢を追いかけ続けたけど結局は夢を諦らめなければいけない事をテーマにした歌詞になっています。そして、夢を諦めて傷ついたことは輝かしいことだと背中を押してくれるのが「firefly」という曲です。
歌詞を見てみましょう。「firefly」の歌詞はとてもわかりやすいです。基本的には歌詞をそのままなぞれば意味の大枠はとらえられます。あとはリスナーの経験や大げさにいえば聞く人のそれまでの人生によって歌詞のとらえかたに若干の違いが出てきます。
世界観全体を提示しておいて、細部はリスナーに委ねる藤原基央節全開の歌詞だと思います。
 
蛍みたいな欲望が ハートから抜け出して
逃げるように飛び始めたものが 夢になった
曲のタイトルでもある「蛍」はここの歌詞から夢を例えて使っていることが分かります。夢をみている時の美しく光輝く様や脆く儚いところを「蛍」使って表現しています。実に見事な例え。この部分ですでに藤原基央のセンスにゾクゾクしてしまいます。
当然捕まえようとして 届きそうで届かなくて
追いかけていたら 物語になった
夢を追いかけていくことが人生になります。物語を人生の比喩に使うのは藤原さんの常套手段。この辺りの言葉のチョイスは初期の頃から変わらないですね。
色んな場面を忘れていく
 
笑って泣いた頃もあって そうでもない今もあって
どっちでもいいけどどっちも追いかけてた
 
分かれ道もたくさんあって 真っ暗に囲まれて
微かな金色に必死で付いてった
色々なことがあるけれども、夢だけを追いかけていて、夢以外のことは見えていなかったのでしょう。生きることは選択の連続だとはよく言う言葉ですが、そのような選択に迷う中でも道しるべとなった光は夢だったことが読み取れます。
ただ、微かな金色、そして必死で付いていくということは実現は難しいのかもしれませんね。これはちょっと深読みし過ぎか。
いつの間にか見えなくなっても  行方探してる 
命の仕掛けは それでもう全部
夢を追いかけ、迷い、見失いそれでも夢を追いかける。そして、夢を追いかけることが生きる意味になっていますね。
命つまり生きるための仕掛け(=装置)は夢(=それ)で全部だったんですね。
色々と難しくって 続ける事以外で
生きていること 確かめられない
 
報われないままでも 感じなくなっても
決して消えない 光を知ってる
生きる意味は夢を追いかけ続けること。なので夢を追いかけないと生きていることが確かめられない。
夢が報われなくて、笑ったり泣いたりすることもなく感じることがなくなっても、それでも、夢という光は消えず残っているわけですね。ここまでは1番の歌詞~サビまで。
諦めなければきっとって どこかで聞いた通りに
続けていたら やめなきゃいけない時がきた
 
頑張ってどうにかしようとして 頑張りの関係ない事態で
ふと呼吸鼓動の 意味を考えた

 

解からない事ばかりの中 唯一解かっていた

大切なものが あぁ

歌詞そのままです。
夢は諦めなければ叶うといいますが、やっぱり大半は叶わないんですよ。そして夢を諦めなければいけなくなるときがやってくるわけです。歳を重ねれば重ねるほどこの歌詞は身に沁みます。
夢を諦め、そこで生きる意味を考えます。今まで生きる意味はは夢を追いかける事でしたが、その事を諦めなければいけない。どうしていいか解らないことだらけの中、唯一解ったことがサビの歌詞。
ちなみに、分かるではなく解かるを使っているのは夢を諦めるという現実が理解でいない解釈できないからでしょう。受け入れることは到底無理なんです。
一人だけの痛みに耐えて 壊れてもちゃんと立って
諦めた事 黄金の覚悟
まだ胸は苦しくて 体だけで精一杯
それ程綺麗な 光に会えた
そんな中、解ったことは「黄金の覚悟」
つまり、夢を諦めることに必要な覚悟の事ですね。
物語はまだ終わらない 残酷でもただ進んでく
置いてけぼりの空っぽを主役にしたまま 次のページへ
生きることはもちろん終わらない。終わらせてはいけないですよ!
夢を諦めてしまって自分の中心にあったものがなくなる様を"空っぽを主役"と表現するのは実に藤原さんらしい。
 (間奏)
この辺は時間経過を表していますね。こういうストーリーのある歌詞の間奏を時間経過として使うのもバンプの得意技。
色んな場面を忘れていく
命の仕掛けは わずかで全部
夢という生きるための装置が無くなったわけです。
ただ、完全に無くなった訳ではなく、僅かですが残っているんですね。その残りが全てなわけです。
色々と難しくて 続ける事以外で
生きている事 確かめられない
報われないままでも 感じなくなっても
決して消えない 光を知ってる
夢が報われず、諦め空っぽになり何も感じなくなっても夢の光は消えないんですね。わずかに残っているんです。
一人だけの痛みに耐えて 壊れてもちゃんと立って
諦めた事 黄金の覚悟
 
今もどこかを飛ぶ あの憧れと
同じ色に 傷は輝く

わずかに残った夢は憧れへと変わる。夢を諦め傷ついてしまいましたが、その傷は夢と同じ金色に輝くのですね。ちなみに、夢と憧れの決定的な違いという記事がありました。すごくわかりやすいです。なぜ、サビで「一人だけの痛みに耐えて」と歌っているのかがわかると思います。

夢は諦めてしまいましたがその傷は自分のものとして輝かしい過去として刻まれていくんですね。いい。すごくいい。(←こういう歌詞の共感でバンプにハマるw)

夢は頑張れば叶うと歌うのではなく、夢は諦めてもそれはあなた(リスナー)自身の輝かしい過去として刻まれるという曲だと思うのですね。つらい時にドンっと背中を押してくれるような、バンプ史上最強の応援歌なのではないでしょうか。

メロディーも最高

歌詞についてひも解いてきましたが、『firefly』はメロディーも最高なんです。

バンプらしい疾走感のある曲で、サビでは拳を自然と突き出したくなります。

歌詞の素晴らしさももちろんあるのですが、その歌詞をより胸に刺し込んでくるのがメロディーだと思います。

つらいことがあっても大丈夫、拳をあげて前を向こうぜ!そういうメロディーだと思います。

オンリーロンリーグローリー

「firefly」とぜひ合わせて聞いてもらいたいのが「オンリーロンリーグローリー」。

2004年発売のシングル。アルバム「ユグドラシル」にも収録されています。

なぜ、一緒に聞いてもらいたいかというと、「オンリーロンリーグローリー」という曲も「firefly」と同じような夢を追いかける曲だから。

「オンリーロンリーグローリー」は夢とは明示されていませんが、それに近しいものを求める曲。

ロンリーグローリー それこそが狙うトロフィー

「一人だけの栄光」「孤独の栄光」そして、トロフィー(=黄金、金色)と「firefly」と同じような意味合いの言葉がたくさんちりばめられています。

2004年発売(当時バンプ25歳くらい)の「オンリーロンリーグローリー」は、まだまだ夢を追いかけ、もがき続けるんだと唄っていました。

「firefly」は2012年(当時バンプ33歳くらい)のは、夢は追いかけるけど、諦める時が来る。諦めることは覚悟のいることでつらいけど、その傷は輝くよと唄っています。

同じようなテーマの楽曲ですが着地点が違います。

藤原さんは常々、バンプは同じことを言葉を変えて歌っているとおっしゃっていますが、その通りだなと実感できるともに、バンプが刻んできた歴史や、藤原さんの歳の積み重ねなども感じることができますね。

まとめ

・「firefly」は夢を諦めてもそれは自分に刻まれた輝かしい過去と唄ってくる最強の応援歌

・メロディーもバンプらしい疾走感のあるロックでGOOD

・オンリーロンリーグローリーとセットで聞くと面白い

バンプの歴史も感じることのできる曲

藤原基央の歌詞の世界を堪能できる最高の楽曲

ほかにも割愛しましたが「才悩人応援歌」「かさぶたぶたぶ」とか他にも一緒に聞くと歌詞や世界観が共通している曲はたくさんありますのでそれでプレイリスト作って聞いたりしても面白いですね。